ジュース

三木卓／作
杉浦範茂／絵

太陽が照りつける日は、自分のかげぼうしがくっきりと見えます。自分と自分のかげぼうしは一心同体だと思いがちですが、あまりに暑い日はかげぼうしも意志を持つのかもしれません。物干し竿に干されたり、ジュースを飲みたいと言ったり、自由奔放なかげぼうしが生き生きと描かれています。切れ味の良い文章とともに、さわやかな夏の物語をお楽しみください。

【著作者プロフィール】
■三木 卓（みき・たく）／東京都生まれ。詩集『わがキディ・ランド』で高見順賞、『鶸』で芥川賞、 童話集『ぽたぽた』で野間児童文芸賞、 『イヌのヒロシ』で路傍の石文学賞な ど受賞。絵本に『えいっ』（理論社）、 翻訳に『ふたりはいっしょ』（文化出 版局）などがある。

■杉浦範茂（すぎうら・はんも）／愛知県生まれ。東京芸術大学図案科卒 業。『まつげの海のひこうせん』（偕成 社）で絵本にっぽん大賞、その他、芸 術選奨文部大臣新人賞、紫綬褒章授賞 など国内外で多数の賞を受賞。児童書 に『ルドルフとイッパイアッテナ』（講 談社）などがある。